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ここは「N.E.S.T.」。 突然現れた怪獣「バイオニクル」と戦う防衛組織の本部基地だ。 イブ隊長「ふう…最近怪獣が多くてデータ管理も大変ね」 ゼロ隊員「水持って来ようか?」 ヨシダ隊員「そうなると思って超神水を持って来た」 マトア隊員「大変です!」 イブ隊長「どうしました?」 マトア隊員「蛇口から…うどんが出てきました」 ヨシダ隊員「なん…だと…」 そしてマトア隊員とニトロ隊員が水道管を調べ始める。 マトア隊員「水道はうどんしか流れてないですね…水が一滴も無い」 ニトロ隊員「下水道もうどんしか見えないwww 2人の調査の結果、うどんは水を供給する元から流れてきている結論になった。 ダーヌ隊員「どうやら周辺の一般家庭でも同様の現象が起こっているようです」 シグレ隊員「水道局から電話が来ました、ダムがうどんで一杯になっているそうで」 ゼロ隊員「汁の無いうどんなんてマズそ」 イブ隊長「それでは至急ダムの調査へ向かってください、シグレ隊員」 シグレ隊員「水は得意分野なんで。行ってきます」 コゼニ研究員「これが本当にうどんなのか自分も確かめにいくっす」 シグレ・コゼニはスクミズクリームV2に乗って射戸部ダムへと向かった。 ダムで2人が見たものは、水を全て吸い尽くした大量のうどんであった。 シグレ隊員「うどん工場はこの周辺には無いはず・・・?」 コゼニ研究員「例えば、例えばの話っす、カエルの卵なんかは・・・」 その時ダムが轟音と共に崩壊した。 新たなバイオニクル・豪雨怪獣シグソロロが突如姿を現したのだ。 肥大化した頭部を持つ影がダムを覆う。 シグソロロは大量のうどんの中に立ち、それらをダムに流すように蹴飛ばした。 このままでは町がうどんだらけになってしまう。 その時、雲の切れ間から巨人ビオナイクラーが飛んできた。 以前の姿とは違い、片腕が刀状になっている。 ビオナイクラーは町に迫るうどんの波を焼き尽くすと、シグソロロの目の前に降り立った。 シグソロロは細長い複眼で巨人を睨むと、口から非常に長いうどんを放出した。 うどんはビオナイクラーの腕に巻きつく。次のうどんは首に、足に巻きついた。 うどんの波から命からがら逃げ出したコゼニ研究員はすぐに本部に通信した。 コゼニ研究員「間違いないっす、うどんは怪獣シグソロロの卵だったんすよ」 ニトロ隊員「えw普通に小麦粉の味だったけどwwww マトア隊員「学者は中に含まれる微細の球状の物体が生物的に脈打っていると言っていたので確かにうどんじゃないようです」 ニトロ隊員「wwwww ビオナイクラーは刀でうどんを切断する。シグソロロはうどんの塊を作りビオナイクラーにぶつける。 対しビオナイクラーは塊を切断すると、光線で周囲のうどんを燃えカスにした。 シグソロロはうどんを吐き散らして巨人の動きを封じる。 そしてシグソロロの頭部が展開し、ダムの水が広範囲でばら撒かれた。 周辺の山に、町に豪雨が降る。 ダムの水にはシグソロロの生成した孵化促進液が混ぜられており、それが卵に掛かると広範囲で卵が孵化する訳だ。 ビオナイクラーはまとわりつくうどんを斬り飛ばし、シグソロロに接近した。 それからシグソロロの頭部を掴むと、ダムの方に引き倒した。 バランスの悪いシグソロロは豪雨散布を中断して倒れこんだが、頭でビオナイクラーを押し倒した。 対峙する二つの巨体。 シグソロロが再びビオナイクラーの首にうどんを巻きつける。 ビオナイクラーは指を銃のように構えると、うどんに対しリターン光線を放射。 うどんを伝った光線によりシグソロロの体は泡状になり、大量のダムの水を残し消えた。 崩壊したダムに再び水が戻る。量は減っていたので町には流れ出なかった。 謎のカプセルは水に浮いたまま何処かへ流れていった。 そしてビオナイクラーは晴れ空の彼方へと去って行った。 ヨシダ隊員がジープで救助に訪れる。 するとダムに停まったジープに向かってシグレ隊員が走ってきた。 ヨシダ隊員「一体どこに行っていたんだぜ」 シグレ隊員「ちょっと問題がありまして」 ヨシダ隊員「・・・首が赤くなってるぜ、本当に平気なのか?」 それからN.E.S.T.隊員達が全国の「白いオタマジャクシ」の回収に2ヶ月を費やしたのは言うまでも無い。 続・・・く・・・!? wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww 名前 コメント
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235 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/07/07(金) 23 41 09 ID g7+EvTYW 白い湯気が立ち上ぼる中に、湿った音が響く。 白いタイルが敷き詰められ、すこし値の張りそうな石で出来た浴槽に二つ、絡み合う志摩と柚姫がいる。 「あぁ…ん…あは、志摩くんとお風呂…入る…の久し振りだね」 形の良い胸を押し当てて、顔を赤くした柚姫が呟く。志摩は無言で柚姫を抱き締めると、そのまま柚姫の口を塞ぐ。 「ん…ふ…」 舌と舌を絡ませて、二人の身体が更に近付く。 「し、まくん」 切ない表情で柚姫が瞳を除き込む。その顔は、これからを期待している。志摩と柚姫が普段よりもっと自分達を近付ける行為を。 志摩は無言で柚姫の腰を持ち上げると、そのまま自分のモノを挿入した。 「あぁ!…はぁ…あ、き、気持ち良いよぉ…しまくん…」 そのまま身体を揺らす。湯船に大きく波紋が広がり、浴室にいやらしい音が鳴る。形の良い乳房が震えて、それが志摩の欲情を更に掻き立てる。 236 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/07/07(金) 23 42 55 ID g7+EvTYW 「ん…ぁ…しまくん…」 柚姫が切なそうに志摩を眺める。瞳は、もう彼を映していない。どこか遠くの何かを見つめている。 「キス…して…ん!」 身体が熱い。唇が溶けそうになるくらいに柚姫の口を塞ぐ。舌が絡み付いて、指を繋ぎ会って、目と目は互いを結んでいる。 志摩は白い湯気を邪魔に感じた。それが二人を阻む壁みたいに思えたから。 「…っあ…あぁ!」 柚姫の身体が震え始めた。まるで心を押し出すように、感じる快感をより味わうように、そして志摩ともっと触れ合う為に。 「はぁ…あっ!し、志摩くん…す…きぃ…あぁ!」 もう、何もかもが良くなって、志摩は腰の動きを速める。 「しまくん!あっ、あぁ!んっ…し…ま…あぁぁ!」 柚姫が一際高い声をわずかに出して、静かになる。身体は浴槽に投げ出されて、長い髪が水面をそっと泳いでいる。 惚けた顔の柚姫の顔に、志摩は堅くなったものを近付けた。 「あぁ、志摩くん。まだ…イッてないの?それ…じゃあ…お姉ちゃん…のおくち…使って?」 そして、だらしなく開いた口に志摩はそれを差し込んだ。 「んむっ!はむ…ん…」 口の周りから涎が溢れて、卑猥な音を立てる。オレンジの光がそれを卑しく照らした。 237 :名無しさん@ピンキー [sage] :2006/07/07(金) 23 43 56 ID g7+EvTYW 「くぅ、柚、姫っ」 口内と舌のはい回る感触と、志摩を美味しそうに咥えた柚姫の顔。紅がさした頬に、先に当たる喉の感覚。視覚と触覚に信号が走る。 「柚、姫っ、もう…」 自分が達したのを感じる。多少のためらいは在ったが、柚姫の柔らかさがそれを流した。 「ん…」 柚姫は更に深く咥えると、喉を刺激するものを飲み込んで行く。 「ふぁっ」 ひとしきり飲み込むと、ゆっくりと口から志摩を出す。そうしてまた先をアイスを舐める様にして舌を這わすと、うっとりとした様子で志摩を見つめる。 「ごちそうさまでした」 愛らしい口元と、綺麗な瞳を歪ませた姉を見て、志摩は静に額を撫でた。 天井から落ちた水滴が、水面にゆっくりとした波紋を描いた。
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この世界には、いろいろな“術”を操るものがいる。 それぞれの道を極めたものは達人とまで言われ・・・そしてその類の者はかならず誇りと 信条を持つ者達だった。 ゆえに、達人同士のぶつかり合いは激しい、それだけで戦火を伴えるものに匹敵すること もあった・・・ 彼らは自らの誇りと命を懸けて戦うのだから。 第三話 激闘 ( *゜ー゜)「討伐・・・ねぇ」 ( ゜Д゜)「ああ、そうだ。お前にはここで死んでもらう・・・が、一つ提案がある」 ( *゜ー゜)「なんなの?」 ( ゜Д゜)「俺だってわけなしで討伐するんじゃねぇ。ただお前がSOS団の敵に付かれ ちゃあ困るって訳だ。」 ( *゜ー゜)「・・・」 ( ゜Д゜)「無所属のうちにくすぶって死ぬか、それかSOS団に入るか・・・どちらかを 選んでもらおう」 ( *゜ー゜)「馬鹿ね、あんたが私に勝てる訳ないの」 (;^ω^)「(リップルさんすごい自信だお!)」 赤髪の男は目を見開き、リップルをまざまざと見た。そして・・・ ( *゜Д゜)「あっはっはっは!誰が勝てないってぇ・・・?」 赤髪の男から目に見えるほどの気迫と、オーラ、としか呼び様のないものが立ち上がる。 殺気。言い様のしれない禍々しい殺気を帯びて。 ( *゜ー゜)「あなたよ。轟。」 ブーンは思い出した。酒場にいたあの・・・女に連れ回されていた人を。 ( ^ω^)「(そうだ・・・あの人だお!)」 ( ゜Д゜)「ククク・・・そうかぁ・・・ならば交渉決裂って訳だなぁ?」 ( *゜ー゜)「ええ。そうなの。」 ( #゜Д゜)「じゃあ死んでもらおう。」 轟は刀を取り出し・・・そして・・・ ( #゜Д゜)「先手必勝!」 突撃した。ほぼ一足で完全に間合いを詰め、ブーンには考えられない威力の剣戟を繰り出 した。 それをこともなげに防御するリップル。リップルは体を華麗に滑り込ませ───、 いきなり一撃を当てた。 (;゜Д゜)「グッ・・」 例のごとく脇腹の一撃、そして止めとばかりにこめかみへの一撃を繰り出した。 だが、それは防がれてしまった。 ( ゜Д゜)「あんな一撃じゃあ蚊が止まったかと思ったぜ!」 均衡する二人の刀とバット。 ( ゜Д゜)「しかしお前さんの能力が上がることを忘れてたぜ、度肝抜かれちまった」 ( *゜ー゜)「・・・じゃあそのうち死んだかと思う一撃をあなたの脳天にお見舞いして、 その赤い髪をもっと赤くしてあげるの」 ( ゜Д゜)「ククク・・・やれるもんならやってみろってんだぁ!」 弾かれるバット。確実に今までと違う、轟がそこにいた。 限界を超えている───ブーンにはそう見えた。 だがそこまでしても轟はなおリップルに押される。繰り出された刀は威力こそ超一流、さ きほどの限界を超えていたが、ならばリップルの動きは超一流、華麗で圧倒的だった。 何発もバットが轟に当たるが───轟は怯まず、攻撃を続ける。 ( *゜ー゜)「グダグダと・・・しつこい!」 バットでの突き。絶妙のタイミングで出されたそれを轟はモロにくらう。 (;゜Д゜)「グ・・・」 そして───怯んだ轟に今度こそ止めの一撃が襲いかかる。 こめかみへの、圧倒的な一撃。避けれない。と、轟は考えた。ならば───。 無我夢中で刀をリップルへ突き刺す。ああ、当たっ─── 次の瞬間、視界が吹っ飛んだ。 ああ───吹っ飛ばされたのか俺。もしかしたら首だけかもしんねぇ───。 地面に当たる。体がめちゃくちゃに転げ回る───ああ、体付いてるのか。ならまだ戦え る。起き上がったら、精一杯虚勢を張ってやろう。 (;^ω^)「あ・・・あれでは死んでしまうお!」 (;*゜ー゜)「当然なの、会心の一撃なの。」 だが───立ち上がる。強い意思で。不屈の精神が生み出した、不死身の体で。 頭から血を流しながら。体を擦りむきながら。そして声を出す。 ( #゜Д゜)「痛く・・・ねぇなぁ・・・リップルよぉ、止めさしきれねぇってことはお前 の魔力切れたんじゃねえのか?」 (;*゜ー゜)「な───!」 (;^ω^)「ふ、不死身かお!」 ( #゜Д゜)「それと、俺の一撃は痛かったかぁ・・?」 一撃・・・?ブーンはリップルの方を向く。 ───見ると、腹に刀が突き刺さってるではないか。 (;^ω^)「リップルさん!腹、腹!」 (;*゜ー゜)「え、ええ。分かってるの。こんなの大したことな───グッ!」 乱暴に刀を引っこ抜く。自分の体をいたわってるとは思えない行動である。 (;*゜ー゜)「忘れ物なの、轟。」 虚勢を張ってるのはリップルも同じであった。引っこ抜いた刀を轟に投げ返す。 ( #゜Д゜)「ありがと・・・さんよッ!」 刀を受けとると共に突撃する轟。頭に一撃をくらったとは到底思えない動きだった。 (;*゜ー゜)「クソッ───!」 突然の攻撃に慌て───リップルは体勢を崩してしまった。一撃は防いだものの── ( ゜Д゜)「遅い!」 (;*゜ー゜)「クッ・・・!」 縦に、浅かったが刀をくらう。とっさの後退が正解だった。 間合いをとり、遠ざかるリップル。 ( ゜Д゜)「魔法が切れたのは本当のようだなぁ!鳳凰の舞いとやらもお終いかぁ?」 ブーンは思った。ダメだ、リップルさんは負ける。なんとかして止めなければ─── でも、自分に何ができる? 出て行っても斬り殺されるのがオチだ。 ───そう思うと、本当に何も出来なくなってしまった。 ( ゜Д゜)「じゃあ死んでもらおうかぁ!」 轟が突っ込む。今のリップルさんでは───勝てない。斬り殺されてしまう───! だが、リップルは余裕であった。 ( *゜ー゜)「突っ込むことしか知らないのね。轟───。」 リップルは何かを投げた。これは・・・・血? ( ゜Д゜)「うおっ?」 その血を顔に、そして特に目にモロに浴びる。ヌルリとした血。視界が───見えない。 ヤバい、ととっさに轟は思ったが─── 次の瞬間には吹っ飛んでいた。 バットを軸にした、ただの蹴り。それが轟の腹部に思い切り当たった。 リップルはバットでは殺らなかった。衝撃で転げ回る轟。 そして、回転が止まる。轟は起き上がらない。 だが─── ( ゜Д゜)「どうしてバットで殺らなかった。」 大地に寝転がったままそれを言った。 (;*゜ー゜)「あなたみたいな人がいなくなると───寂しくなるの。」 ( ゜Д゜)「ク・・ククク・・・はははは、ハーハッハッハッ!」 ( ゜Д゜)「めでてえなぁ、命一つ助けられたってか。」 ( *゜ー゜)「・・・冗談なの。バットじゃあ間に合わなかっただけなの。」 ( ゜Д゜)「まぁなんにしろ俺にはもうなーんも残っちゃいねぇ。」 ( *゜ー゜)「そう、じゃあこれでお開きね。見逃してあげる。楽しかったわ。私の勝ちなの」 ( ゜Д゜)「おう。・・あーあ、無理はするもんじゃねぇなぁ・・・」 ( *゜ー゜)「それじゃあ、さようならなの。」 ( ゜Д゜)「おう。また今度楽しくやろうや。」 去って行く音を聞きながら轟は起き上がろうともせずに、 ( ゜Д゜)「あーあ、燃え尽きたわ・・・」 と独り言を言った。 その後、ブーンはリップルに昼飯代を貰い(とても申し訳なさそうだった)リップルは「自 宅療養なの。疲れたの」と言い、家にすっこんでしまった。 昼飯を適当にすませたブーンは、行き場をなくし、噴水のある広場で座り込んでしまっ た。 (;^ω^)「まだここの仕組みがよくわからんお・・・金とかどうするんだお」 ( ^ω^)「しかし───さっきの戦いすごかったお!」 「さっきの戦いとはなんだ?」 突然、そう言葉を掛けられ、ブーンはびっくりして顔をあげた。 そこには── (=゜ω゜)「やぁブーン君。」 ( ^ω^)「アーチャーさん!」 (=゜ω゜)「で、さっきの戦いってなんだい?」 ( ^ω^)「それはですね・・・かくかくしかじかギシギシアンアン」 (=゜ω゜)「なるほど・・・リップルと轟が・・・」 ( ^ω^)「聞きたいんですけど・・・鳳凰の舞ってなんですかお?」 (=゜ω゜)「ああ、鳳凰の舞はリップル特有の術だよ。なんというか・・・心技体におい てすべてが1ランク上がるって感じかな。特に身のこなしは相当に軽くなる。」 ( ^ω^)「なるほどですお・・・後、轟さんもなにかそういう技あるんですかお?」 (=゜ω゜)「お、君は見破ったのかい?そうだ、轟にもオーバードライブという技があ る。気分が悪くなるぐらい攻撃力が上がる技さ。」 (=゜ω゜)「ちなみにああいう技は魔力を体内からオーラとして纏うことで発動させているよ。 轟のに関しては魔力で自分の能力を無理やり上げている。」 ( ^ω^)「ほほう・・・なるほどですお・・・アーチャーさんにもそういう技あるんで すかお?」 (=゜ω゜)「いや、俺にはまだないよwww修行中だし」 ( ^ω^)「そうですかお・・・」 ( ^ω^)「あ、そういえばどこでお金稼ぐんですかお!」 (=゜ω゜)「ああ、それならこの国指定の狩り場に行けばいいさ。あっちを左にまが (ry」 ( ^ω^)「わかりましたお!ありがとうですお!」 (=゜ω゜)「ああ。君くらいならまず平野に行くといい。モンスターは比較的弱めだ」 ( ^ω^)「わかりましたお!」 そしてしばらく歩き続けて・・・ ( ^ω^)「ここだお!」 (これから設定上苦しくなります。狩り場設定については無理が生じますので勘弁してく ださい。) (;^ω^)「でけぇ・・・」 たどり着いた狩り場とやらは左に塔があり、それを囲むように森、それでもまだスペース が余るようなところだった。 で、なにやら遊園地のようなゲートがある。 (;^ω^)「ほ、本当にシステムが分からんお・・・」 とりあえずゲートの横に掲載してある『初めに』という注意書きを読んだ。 ( ^ω^)「えーと・・・なになに、『この狩り場はこの国が飼っているモンスターだら けです。モンスターはそれぞれ適当な金を持っています。(以下略)』」 ( ^ω^)「とにかく、僕くらいだったら平野で狩れ、ということなのかお、把握した お」 ( ^ω^)「えーと、『狩りをする際には係員に頼んで同意書にサインをしてからにして ください。以上です。』」 ( ^ω^)「入るためには同意書かお・・・」 ( ^ω^)Φカキカキ ( ^ω^)「よーし、同意書も書いたし、いざ平野へ!」 ───三時間後。時刻3 30ほど。 (#^ω^)「死神うぜええええええええええ!!!!!」 (#^ω^)「マメにATM行かないとすぐ金なくなるお!」 ( ^ω^)「でも結構金貯まったし、強くなった気がするお!次は沼地だお!」 ───さらに三時間後。6 30頃。 (;^ω^)「疲れたお・・・でもなかなか稼げたお!100万も・・・ニョホホホwww」 ( ^ω^)「さーて、晩飯食うかお」 そして、昨日の酒場───。 ( ^ω^)「おじゃましますおー」 店内はかなり賑わっている。探したがアーチャーさんの姿もリップルさんの姿も見えな い。仕方ない。カウンターでオヤジと喋ろう。 オヤジ「おうッ!ブーン君!ここにはもう慣れたか!?」 (;^ω^)「あ、あんまりですお・・・みんな凄すぎて・・・」 オヤジ「なぁに、ブーン君だってすぐに追いつける!注文はなんだい?」 ( ^ω^)「じゃあこのスタミナ定食とビール中ジョッキを」 オヤジ「あいよ!スタミナとビールだね!」 オヤジは厨房に消える。 ブーンはイスに深く座り込み、本当に疲れた、と呟いた。 「目が回るだろう?えてしてそんな場所さ。」 突然話しかけられる。横には─── なにやら親しみやすそうで、なおかつしんどそうな顔をした人がいた。 ( A`)「ああ、俺は口裂けってんだ。びっくりさせたならすまん。」 ( ^ω^)「口裂けさんですか・・・よろしくですお!ブーンと言いますお!」 ( A`)「ああ、よろしく。どうだ?目が回るだろう?」 (;^ω^)「え、ええ。訳が分かりませんお・・・」 ( A`)「ははは、どうせ強い奴に出会ったんだろ?化け物ばかりさ、ここはね。」 といって、焼酎だろうか。それを飲む。そして─── 彼は言った。 ( A`)「で、君は何の為にここに来たんだい?」 ( ^ω^)「・・・へ?」 第三話 完
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<特記項目について> ; ●立ち絵 ; ★BGM ; ■背景 ; ▲SE ; ▼システム関連 ; ▼システム ウェイト ; ★BGM~No.14 暇 ; ■背景~主人公の部屋 ; ▲SE 鳥のさえずり チュン……[l]チュンチュン……。[l][r] 鳥のさえずりが聞こえる。[l][r] [r] 大翔「……朝か」[l][r] [r] 窓から差し込む陽光に目を細める。[l][r] 時計を見ると、[l]06 24。[l][r] いつもより早く起きたらしい。[l][r] 日曜日に限って妙に早く起きる自分の身体が恨めしい……。[l][r] どうせだから朝食の準備をしよう。[p] [cm] ; ▼システム 暗転 ; ■背景変化~自宅・廊下 ; ▼システム ウェイト ; ▼システム 暗転 ; ■背景変化~洗面所 ; ▼システム ウェイト ; ▲SE 水音 顔を洗って頭をシャキッとさせ、[l]髪を軽く整えてから、[l]朝飯の仕度にとりかかる。[l][r] ; ■背景変化~台所 どうやらまだ起きている者はいないようだ。[l][r] 米を炊飯器で炊きながら洗って乾かしておいた皿を食卓の上に並べる。[l][r] ; ▲SE ガスコンロ点火 昨日のカレーの残りを暖めている間に、他のみんなも起き始めた。[l][r] [r] ユリア「おはようございます~~~」[p] [cm] ; ■背景変化~食卓 ; ★BGM変化~No.36 無邪気な瞳 ; ●立ち絵 ユリア・寝巻き(姫)・表情(通常)・位置(中央) ; ●立ち絵 レン・私服(騎士)・表情(通常)・位置(左) まず最初に出てきたのはユリア様とレンさん。[l][r] 美羽のパジャマを羽織ったユリア様を、[l]既に着替えたレンさんが先導して階段を降りてきた。[l][r] 二人の部屋は二階の真ん中の隣同士の部屋で、美羽と美優の部屋のそれぞれ向かいにある。[l][r] 一緒に来ていないということは、[l]妹達はまだ起きていないのだろうか。[l][r] ユリア様達は食卓の席に着くと、[l][r] 昨日の夕食で教えた我が家の決まりの一つ、[l]『自分の飯は自分でつげ』を実行し始めた。[l][r] レンさんがユリア様の分まで皿についだご飯を持ってカレーを乗せに来る。[l][r] ; ●立ち絵変化 レン・私服(騎士)・表情(笑顔)・位置(左) [r] レン「お早う、ヒロト殿。このカレーはなかなか美味なものだな。[l][r] 我々の国とは調理法がかなり違うようだ」[l][r] 大翔「おはようございます……[l]一晩寝かせたから昨日よりもっと美味しくなってると思いますよ」[l][r] [r] レンさんは二人分のカレーを皿に乗せ、席に戻っていった。[p] [cm] ; ●立ち絵消去 ユリア・寝巻き(姫) ; ●立ち絵消去 レン・私服(騎士) ……あの二人の故郷の国のカレーとはどんなものなんだろう? [l][r] このカレーはチキンではなくカツカレーになってしまったのは残念だが、[l][r] 二人が異文化的な物に触れられて喜んでくれたのだから、まあいいとしよう。[l][r] さて、俺もご飯をつぐか……。[l][r] 十分に温まったのでガスを止め、カレーの加熱を停止。[l][r] 自分の皿を取って炊飯器の位置まで歩いたところで、妹達が上から降りてきた。[l][r] [r] ; ▲SE 階段を降りる足音 ; ●立ち絵 美羽・制服(実妹)・表情(通常)・位置(右端) ; ●立ち絵 美優・制服(義妹)・表情(通常)・位置(右) 美優「う~~~……おはよぉ」[l][r] 美羽「兄貴、今日はちゃんと起きたのね。[l]今後もそうしてほしいものだわ」[p] [cm] かわいい声で朝の挨拶をする義理の妹と朝からいきなり憎まれ口を叩く実の妹。[l][r] どちらが血の繋がった妹なのかわからないな、[l]これじゃあ。[l][r] ; ●立ち絵変化 美羽・制服(実妹)・表情(不機嫌)・位置(右端) 何を考えているか見透かした様に、[l]美羽が不機嫌そうな顔になって近寄ってくる。[l][r] 俺からしゃもじを取り上げて、[l]自分の皿にご飯を盛り始めた。[l][r] [r] 大翔「おいおい、乱暴だな。[l]嫁の貰い手がないぞ? 」[l][r] 美羽「……」[p] [cm] ; ▲SE 蹴り ; ▼システム 画面揺らし ; ▼システム エフェクト ダメージ・打撃 ちょっと皮肉を言っただけで脛を蹴り飛ばされた。[l][r] まったく……[l]難しい年頃だなぁ。[l][r] うちには父親も母親もいないので、この二人のことは、実質自分達に任せてきた。[l][r] 母親代わりは先生が務めてくれたのだが、[l]父親……いわば叱ってくれる存在は小学生のころからいなかった。[l][r] かくいう俺も二人とは一歳違い、まあ似たような境遇だ。[l][r] 三人とも、それにしてはそれなりにまっとうに育ったとは思う。[l][r] 魔法学園なんてところに入ったことを除けば、の話だが。[l][r] [r] ; ●立ち絵変化 美羽・制服(実妹)・表情(疑問)・位置(右端) 美羽「……何ボーッと突っ立ってんの? 」[l][r] 大翔「ん、なんでもないさ。美優、ご飯をついでやるから皿貸しな」[l][r] 美優「はい、ありがと……」[p] [cm] ; ●立ち絵変化 美優・制服(義妹)・表情(笑顔)・位置(右) しゃもじを取り返し、[l]低血圧気味の美優が差し出した皿にご飯をよそっていると、[l]美羽が俺の顔を睨みつけている。[l][r] ; ●立ち絵変化 美羽・制服(実妹)・表情(不機嫌)・位置(右端) なんだろう……[l]まあいいや。[l][r] ; ●立ち絵 ユリア・寝巻き(姫)・表情(通常)・位置(中央) ; ●立ち絵 レン・私服(騎士)・表情(通常)・位置(左) 「いただきます」と合掌し、思い思いに食べ始めた。[l][r] ユリア様は福神漬けが気に入ったようで、[l]唇を腫らせながら大量に食べている。[l][r] ; ●立ち絵変化 レン・私服(騎士)・表情(笑顔)・位置(左) レンさんは美優と弓道のことを話しているようだ。[l][r] 今日は美優の弓道部の試合だったな。[l][r] 見に行くほど俺は妹煩悩ではないが、[l]まあ活躍を期待しておこう。[l][r] 美羽は黙々とカレーを食べている。[l][r] ……やはり機嫌が悪そうだ。[l]あまり話しかけない方がよさそうだな。[p] [cm] それにしても俺、今日は暇だな……。[l][r] 妹達も暇なら一緒にユリア様たちを連れてこの辺の案内をしようと思っていたが、それは無理そうだ。[l][r] 見知らぬ女の子二人を連れて俺だけで動いていたら学園外の友人に会った時説明が面倒だし。[l][r] まあ、妹達がいてもあまり変わらないかもしれないが。[l][r] ; ●立ち絵消去 そんなことを考えているうちに、[l]他のみんなは殆ど食事を終えていた。[l][r] 残っているのは美羽と俺だけ。[l][r] 完食し、[l]自分の皿を洗いに台所に向かう。[l][r] ; ●立ち絵 美羽・制服(実妹)・表情(通常)・位置(右端) 美羽も丁度食べ終えたらしく、着いてきた。[p] [cm] ; ▲SE 足音 ; ■背景変化~台所 ; ▼システム ウェイト ; ▲SE 水道・継続 美羽「……」[l][r] 大翔「……」[l][r] [r] 気まずい。[l]並んで皿を洗いながら無言というのは少々キツイものがある。[l][r] 早く洗って退散するか……。[l][r] スポンジをこするペースを上げ、水で泡を洗い流す。[l][r] ; ▲SE 水道・停止 ; ▲SE 皿のふれ合い 皿を乾燥機の中に入れると、[l]早々にその場を立ち去ろうとしたが。[l][r] [r] ; ★BGM変化~No.27 無題 ; ●立ち絵変化 美羽・制服(実妹)・表情(困惑)・位置(右端) 美羽「あ……」[l][r] 大翔「ん? 」[p] [cm] 美羽に呼び止められた。[l][r] 何か勘に触ったのだろうか? [l][r] 見ると、美羽は何か迷っているような表情。[l][r] [r] 美羽「……やっぱりいいや」 [l][r] 大翔「なんだよ、[l]気になるな」 [l][r] [r] 言いつつ、足早に立ち去る。[l]触らぬ神に祟りなし、だ。[l][r] [r] ; ●立ち絵変化 美羽・制服(実妹)・表情(悲しみ)・位置(右端) 美羽「…………」[p] [cm] ; オールリセット ; ▼システム 暗転 ; ▼システム ウェイト ; ★BGM~No.38 day1 ; ■背景~居間 ; 三話:昼、買い物 日曜の昼下がりというのは、[l]どことなく憂鬱なものだ。[l][r] 美羽は生徒会に、[l]美優は部活の試合に向かってから三時間ほど経った頃。[l][r] 居間で家計簿とにらめっこしながら、[l]俺は暇をもてあましていた。[l][r] ユリア様達もすぐそこにいる。[l][r] ; ●立ち絵 ユリア・私服(姫)・表情(通常)・位置(中央) ユリア様は寝巻きから着替え、[l]居間で寝転びながらテレビを見ている[r](その格好はお姫様としてどうかとは思うが)。[l][r] ; ●立ち絵 レン・私服(騎士)・表情(通常)・位置(左) レンさんも同じくテレビを見ている。[l]この二人は、テレビが相当に気に入ったようだ。[l][r] と、急にユリア様が声をあげた。[p] [cm] ; ●立ち絵変化 ユリア・私服(姫)・表情(驚き)・位置(中央) ユリア「ヒロト様![l] 凄いですよ![l] こんなに大勢人がいます! 」[l][r] ; ●立ち絵変化 レン・私服(騎士)・表情(驚き)・位置(左) レン「商店街が一つの建物に入ったような施設か……[l]興味深いな」[l][r] [r] どうやらユリア様はショッピングモールの様子の中継をニュースで見て興奮しているらしい。[l][r] これは確か最近になって、この町の中心部に出来た建物だ。[l][r] 食事からアミューズメントまで何でも出来るのが売りの、[l]ショッピングモールだ。[l][r] そういえば美羽や美優は友達と一緒に何度か行ったらしいが、俺はまだ足を運んだことがない。[p] [cm] ; ●立ち絵変化 ユリア・私服(姫)・表情(笑顔)・位置(中央) ユリア「う~ん……行ってみたいなぁ」[l][r] ; ●立ち絵変化 レン・私服(騎士)・表情(通常)・位置(左) レン「姫様! [l]それはなりません。[l]このような混雑の中に足を踏み入れるなど……危険です」[l][r] ; ●立ち絵変化 ユリア・私服(姫)・表情(驚き)・位置(中央) ユリア「ひ、ひどい……レン![l] 私に許可を与えなさい![l] これは命令ですよ! 」[l][r] ; ●立ち絵変化 レン・私服(騎士)・表情(困り)・位置(左) レン「世の中には聞けぬ命令と言うものもあるのです、[l]覚えておいてください」[l][r] ……仲がいいなぁ、この二人。[l][r] どちらかと言えば主従関係というより保護者と被保護者の関係のように見える。[l][r] レンさんがなだめているのを横で見ていると、[l]ユリア様が俺に矛先を向けてきた。[p] [cm] ; ●立ち絵変化 ユリア・私服(姫)・表情(懇願)・位置(中央) ユリア「ヒロト様![l] お願いです、連れて行ってください! 」[l][r] [r] 俺は……。[l][r] ☆ 選択肢 A:「はい、いいですよ。ただしパジャマは着替えてください」 B:「僕は構いませんけど、レンさんが……」
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スカイちゃん!いいじゃん!やろうよ!
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土くれは逃げ去り、戦いは終わった。ルイズは土くれのフーケに勝ったのだ。 しかし飛び上がって喜ぶほどの気力もなく、ルイズはライガーとジークと共に、 キュルケとタバサは山の麓に待機させていたシルフィードに乗って、学院への帰路についた。 学院に帰るとオスマンに『異界の書』を返し、起こったことを細かく報告した。 静かに彼女達の報告を聞いていたオスマンは三人の勇気を褒めた後、言った。 「シールドライガー…、といったか。それはミス・ヴァリエール、おぬしが世話するがよい。 むざむざ政府のバカどもに渡したくはないからの。」 結局、ライガーは古くて使われていない校舎に置いてもらえる事になった。 三人は礼をして学院長室を出る。が、ルイズだけがすぐに戻って来た。 ルイズはオスマンと二人きりで話がしたかった。どうしても聞きたい事があったのだ。 「オールド・オスマン…、申し訳ありません。私は持ち帰る時、『異界の書』を読んでしまいました」 「あれが読めたのかね!異界の文字が?ふーむ…その左手のルーンの力かもしれんのう」 オスマンはルイズの左手をしげしげと眺める。 「勝手に宝に手を出したお叱りは受けます!ですが、どうしても知りたいんです! ゾイドとは何ですか?滅びの魔獣とは何なのですか!?何故ゾイd」 「わかったわかった」 オスマンが両手を前に出してなだめる。 「落ち着くのじゃ。まずおぬしを叱ったりなどせぬ。 おぬし達が奪還したのじゃからな、その程度の権利くらいあるわい」 「まぁよい。ゾイドについてわしが知っていることを全ておぬしに話そう。 オスマンは静かに語り始めた。 「あれは、わしがこの学院を卒業したばかりの頃じゃ。 当時のわしは若くってのう、武者修業なんつってハルケギニアをまわってたんじゃ。 そしてある日、わしは不思議な男と出会った。 奴は自分はこの世界の人間ではないと言った。閃光師団の任務中にここへ迷い込んだのだと。 当然わしは直ぐには信じなかった。すると、奴はある場所へわしを連れていった。 そう、ゾイドの遺跡じゃよ。そこでわしは初めてゾイドに出会ったのじゃ。 奴はゾイドは人間の友であり、よきパートナーだと言った。 その後すぐに時空の歪みが生まれ、奴は帰っていった。 奴と別れた後、わしはゾイドの研究のためにハルケギニア中を駆け回った。 今のこの地位もそのついでに立てた手柄が評価されたにすぎん。 そしてわしの長年の研究によると、 長年謎とされてきた始祖ブリミルの使い魔達、あれらはゾイドじゃ。 ブリミルはゾイドの戦闘力を強化し、潜在能力を引き上げるために虚無の魔法を生み出した。 ゾイドと虚無の魔法には深い関係があるのじゃ。 滅びの魔獣についてはわしも知らん。 ハルケギニアのどこかに異界の書と同じようなものがあるやもしれん。 それを調べればわかるかもしれんのう。 すまんがわしが教えられるのはここまでじゃ」 ルイズは礼を言って学院長室を退出しようとした。 「待ちなさいミス・ヴァリエール。一つ聞いておこう、おぬしは[悪]とは何じゃと思う?」 「え?」 ルイズは振り返り、突然何を言いだすんだと訝しむ。 「人を殺す事かね?人を騙す事か?それとも王室に逆らう事か?」 「オールド・オスマン?一体何を」 「聞きなさい。確かに人を傷つけるのは良いことではない。 じゃがな、もっと広い眼で世界を見ると、また違ったものが見えてくる。」 「わしはな、[悪]とはその時代に信じられている価値観や秩序に逆らい、破壊することだと思うのじゃ。 」 「ゾイドにはその力がある。…ヴァリエールよ、もしもハルケギニアのために戦わねばならなくなった時。 おぬしは…悪になる事が……出来るかね?」 ルイズは咄嗟に怒鳴った。 「私は貴族です!トリステインのために命を捨てる覚悟はできています!」 「トリステインのためではない。ハルケギニアのために、じゃ」 オスマンの眼は今まで見たことがないほどに真剣だった。 ルイズはその瞳に答える事ができなかった。 今夜は講堂でパーティーがある。 オスマンとの話を終えたルイズは少し休んでから出席することした。 部屋で休んでいる間、オスマンの言葉が頭から離れなかった。 あの学院長は元々変人で有名なのだ。あの人の言ったことなんて気にすることはない。 そう自分に言い聞かせる。 そしてパーティーが始まった。 が、今回の主役であるはずの三人は、一人はひたすら料理を食べ続け、一人は男を従えて女王様気取り、 一人は自分の使い魔と踊ってばかりという奇妙な状況に終始した。 第四話に続く
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「さーて、今日は前も言ったように小テストやるからねー」 1時間目。数学の授業。担当教師の如月冷夏がそう宣言するやいなや、教室全体からブーイングが飛ぶ。 「よーし。私に逆らったら今期の数学、評価1ね」 ブーイングが一瞬で止んだ。冷夏はニッコリと微笑んで、プリントを配りだした。配りながら、全員に向けてしみじみと言う。 「しかし私も鬼じゃないので、お馬鹿かつ脳内お花畑なあなた達にビッグボーナス。教科書、ノート、電卓の使用を許可します」 教室全体から拍手喝采雨霰。 「ただし」 プリントを配る手が止まる。その席は、このカオスな教室に咲く一輪の常識人、一年風組委員長、龍宮三子の席だった。冷夏はその微笑みのまま、三子を見る。 「委員長はそんなものいらないわよね」 「当然です」 眼鏡のブリッジを中指で押し上げながら応える天才少女。 「あなた達、カンニングと同等の手段を用いながらも頭脳のみで勝負するこの龍宮さんより点数悪かったら……」 空気が凍った。 冷夏の微笑みが消えた。 「……はじめ!」 数人を除く全員が一斉に教科書を開いた。 (や、やってしもたあああああああっ!!!!!!!) 心の中で明日葉姉ことユカリは絶叫した。 勢いよく開いた教科書はこともあろうに英語のテキストだった。しかも、どれだけ机の中を漁っても数学に関連するものは無く、一番奥から発掘した電卓は壊れていて、何度押しても÷と+が反応しない。 ユカリは獣のようなスピードで自分の妹のテスト用紙を見た。 が。 (な、なにいいいいいいいいっ!?) 明日葉妹ことミドリは、澄ました顔でテスト用紙をひっくり返したのだ。 (ま、まさかミドちゃん、もう終わったというの!?) 事実、ミドリは全問を解いていた。 というのも、このテストの内容は前回の授業のおさらいみたいなものであり、ミドリは三子と同じく教科書などを見なくてもあっさりと解いてしまったのだ。当然、三子もミドリとほぼ同時にテスト用紙をひっくり返していた。 「……ミ、ミ~ドちゃん」 超小声で妹を呼ぶ姉。 ミドリはその蚊の飛ぶような音に気づいて、ユカリの方を見た。 「……どうしたの?」 「教科書、貸して」 「自分のは?」 「天使か悪魔か妖怪が隠した」 「……ちょっと待ってて」 机の中から教科書を取り出してユカリに渡そうとした時、冷夏が言った。 「こらー、明日葉姉妹。テスト中にいちゃつくなー」 「い、いちゃついてません!」 ミドリは冷夏に言い返す。その時、教科書を再び机に入れてしまい、ユカリは小さく「はぅっ!」と叫んだ。 「か、貸してよ、ミドちゃん」 「……いちゃついてるとか言われるからヤダ」 「いいじゃん、ね」 「よくない」 「ミ~ド~ちゃぁ~ん」 泣きそうな顔の姉。真っ赤な顔の妹。 「……わかったわよ」 今度こそ教科書を手渡し、ミドリは机に伏してしまった。不貞寝をするらしい。 (ありがとう、ミドちゃん。あなたの死は無駄にしないわ!) 勝手に妹を殺す姉であった。 「はーい、制限時間一杯でーす。後ろからプリント回収してきて」 テスト終了のお知らせ。 ミドリは顔を上げて、姉を見た。 「お姉ちゃん、教科書……って何その顔!!」 「うぅ~、ミドちゃん……」 「ど、どうしたの?」 「何書いてあるのかわかんなかった……」 「……お姉ちゃん……」 明日葉縁終了のお知らせ。 「ミドリ、テストどだったネ」 時間は進んで昼休み。ミドリの後ろの席の王鈴々が話しかけてきた。 中国からの留学生である彼女は、脳味噌まで筋肉でできているとの噂である。 「完璧とは言えないけど、大体できたわ。リンリンは?」 「ワタシ、数字は食べれないからキライネ」 「あー、そうですかそうですか」 「そうヨ。せめて数学も身体動かして覚えたいネ」 今日の昼食だろうか、近くのパン屋の目玉商品である超巨大殺人メロンパンを頬張りながら鈴々は言った。 ──でも、リンリンは体育の成績はいつも5じゃない── 池澤卑弥呼が、サンドイッチを飲み込んでから言った。 「ヒミコ、何て言ったカ?」 「あー。体育の成績はいいじゃん、って」 「当然ヨ! ワタシの運動神経は四千年の歴史が詰まってるネ!」 胸をはる鈴々。 「そこは威張るとこなの?」 「当然ネ! ワタシの身体、万里の長城よりも曲がりくねってるネ!」 「ごめん。もう意味がわからない」 「ワタシもネ!」 鈴々はやはり馬鹿キャラであった。
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『汐華初流乃の憂鬱』 第3話 シャイニングウィザード 語り部:キョン やられた… 空港を出て、さてこれからどうした物かと 考え込んでいた俺たちの前に黒髪の少年が現れた。 彼はタクシーとして市内の観光案内所まで俺たちを連れて行ってくれる…そう言っていた。 ところがどっこい、車に荷物を積んだのを確認すると、そいつはそのまま俺が乗る前に 車を発進させて走り去ってしまった。 さっきまで横にいた警備員は何をしている!? 見れば奴らは横向いて知らん振りしいてやがる。 くそったれが、さっきの金はそういうことか!! 「ハルヒ!?」 俺は叫んだ、そうだ、ハルヒはどうなった? 姿が見えない…まさか! もし、すでに座席に乗り込んでいたりしたら…背筋を冷たい汗が流れ落ちる。 「オイ、ハルヒッ!?」 こんなところで拉致られたらシャレにならん。 複数の男に囲まれて[禁則事項]されたり[禁則事項]されて[禁則事項]が[禁則事項]になったり…冗談じゃねぇーーッ! 「ハルヒーーーーッ!」 「っこらあァーーーッ!!まてぇーーーーーーーっ!!」 怒りの雄叫びを上げながら、ハルヒは車に負けじと物凄いスピードでその後ろを追いかけていた。 … …やれやれ心配無用だったな。 今年のダービーを制したという牝馬はきっとハルヒみたいな奴だったんだろう。 さて、馬とまでは行かないが陸上選手並みの脚力は誇っているハルヒだが、 いくらなんでも生身でアクセル全開の自動車になんて追いつけるはずもなく アイツは道路をまっすぐ行った先で、へたり込んで叫び声をあげていた。 「もうっ!!今度あったら覚えてなさいっ!!死刑死刑死刑、絶対死刑にしてやるっ!!」 ハルヒ怒りに任せて,手さげバッグを地面に叩きつけていた。 「ハルヒ、そんなに早く歩くな」 「うるっさいわね、キョンが遅いのよ!」 ハルヒが不機嫌オーラ全開で、どんどん先に歩いていく。 俺が最初に遅刻して空港に着いた時以上だな 不機嫌力スカウターなんてものがあったら、数値オーバーで機械が爆発しているだろう。 結局俺たちは空港から延々と道路を歩くハメになった。 市内不思議探索イタリア編の一日分位はすでに余裕で歩いたな、これは。 海岸沿いの道路をしばらく歩いていくうちに、ようやく街中らしくなってきた。 海辺に隣接した山間部に、階段状に町が構成され上へ上へと続いている。 これがイタリアの港町か。 ここは港の周辺なのだろう、すぐ横には海が広がりロープで係留された漁船や個人所有のヨットがたくさん並んでいた。 その先に広場になっている場所があったので、そこにあるベンチに座って休憩することにした。 海の見える公園といった所だろう。 近くでは、小学生くらいの子供達がサッカーボールを蹴りあっていた。 「ふぅ、やれやれ…」 「キョン、若いのにだらしないわよ」 無茶言うな。俺は朝、家を出るときから怒涛の超展開の連続だったんだぞ。 お前違ってこんなものが続いたら身が持たん。 「いいわ、ちょっとこの辺り探検してくるから、アンタはそこにいなさい」 ハルヒはあっという間に、広場の向こうへ走り去ってしまった。 やれやれ、少しは落ち着けよ…。 俺は辺りの景色をボーッと見ていた。 右手には山の上へ上へと、階段状に構築されているイタリアの港町が展開している。 一方穏やかな地中海が左手には見えた。 皆は今頃どうしているんだろうか。 朝比奈さんは泣きながら俺たちを心配してるかな。 長門は平然としているかな、それとも情報何とか体の力を借りて唐突に助けに来るかな? そうだと良いんだけどなぁ・・。 そういえば古泉の機関は何をやっているんだろう。 お前ら、ハルヒを見張ってるんだろ、こういう時こそ何とかしてくれよ。 それとも特大の閉鎖空間でそれどころじゃないか?だとしたお気の毒様、だが・・。 広場や町の風景を眺めながら、そんなことを考えている内にハルヒが戻ってきた。 で、不機嫌な顔でまた何か理不尽なことを言い出すかと思ったら、あいつはきょとんとした顔をしている。 「…誰?その子?」 「はぁ、誰って?」 「その子よ、あんたシャツ掴んでるじゃない」 何のことだ、と思ってハルヒの緯線の先を見る。 俺のすぐ横でいつの間にか、小さな女の子が俺の上着のシャツを掴んでいた。 3歳・・いや2歳くらいかな? 大きめの帽子を被ってサングラスをしてるから、顔が良く見えない。 赤いリボンの付いたワンピースを着ているので、女の子だとは思うんだけど。 頬や口元にはファンデーションが口紅がしてある。 こんなに小さくてもしっかり化粧をするのがイタリア流なのか? 「迷子かな、いつの間に俺の横にいたんだ?」 「お父さんか、お母さんは?」 「… …」 「私は涼宮ハルヒ、あなたが掴んでるのはキョン。あなたお名前は?」 「… …」 ハルヒが話しかけると、その子はハルヒから隠れるように黙って俺の後ろに回ってしまった。 「…もう、キョンの方がいいの?」 「ハルヒ、イタリア語じゃないと分からないんじゃないか?」 ここはイタリアだ、日本語を使っても普通は通じないと思うべきだろ。 辺りを見回してみるが、子供を捜している両親らしき人物は見当たらない。 「ねぇキョン、そういえば最初の遅刻の罰金がまだだったわよね」 ハルヒが突然、にやりと笑みを浮かべる。 「あんなのがあったりしたのよ」 ハルヒの視線の先には、落し物でもしたのか、キョロキョロと辺りで何かを探している挙動不振な爺さんが・・・いや、違うアレではないな。 その爺さんのすぐに近くにアイスクリーム屋があった。 …あれか。 「…素直に自分がアイス食いたいといえ」 「この子に買ってあげるよ!あたしの方はついでで構わないわ」 結局お前にも奢るんじゃねぇかよ! 「ほら、早く来なさい」 ハルヒはアイスクリーム屋の方に走りだした。 しょうがない奴だな…というか店員はイタリア人だぞ…ちゃんと買えるんだろうな。 …いや、あいつなら買ってくるかもしれないな。 「ちょっとシャツ離してくれるかい?アイスクリームを買ってくるんだってさ」 やれやれ結局俺も日本語で話しかけてるな。 さて、ハルヒにとんでもない注文をされる前に俺も店に向かおうとベンチから立ち上がった。 その時だ 道路から二人乗りのスクーターがアイスクリーム屋の前の歩道に突っ込んだ。 交通事故ではない。 スクーターは真横を通り抜け、再び道路に戻った。 すれ違いざまに後ろに乗っていたほうの男が、アイス屋の前にいた爺さんの手からカバンをひったくったのだ。 うお…マジかよ。 何か叫んでる爺さんを尻目に、奴らは道路を横断してきた。 広場を通り抜け港の方に脱出する気らしい。 要するに、このままだと俺達の方に突っ込んでくるって事だ。 「ハルヒッ!」 早くも、広場の出口へ向かおうとしていたハルヒと鉢合わせになった。 ハルヒ危ないーーーーーーッ、と俺は本気で思っただが 当のハルヒはというと、逃げるどころか引ったくり犯たちのスクーターに向かって突撃し 「うりゃあっ!」 必殺の膝蹴りを炸裂させていた。 真正面に突撃したハルヒは、スクーターの前輪カバーを土台に駆け上がり 反対側の膝を運転していた引ったくり犯のコメカミに叩きつけるように真横になぎ払うと そのまま流れるように華麗に着地する。 通称シャイニングウィザード、知る人ぞ知るプロレスの必殺奥技一つである。 相手は側頭部に膝蹴りをもろに食らって地面に投げ出された。 「うわ、あぶねっ!」 俺は女の子を抱えて大慌てで横に避けた。 操縦者を失った無人のスクーターがバランスを崩し 後ろに乗っていた男を振り落とすように転倒しながら、こっちに突っ込んできたのである。 スクーターはそのままベンチの方に激突して大破した。 なんて恐ろしい事をするんだこいつは…。 ハルヒは仁王立ちで、倒れた相手を指差しながら得意げにポーズを決めている。 「2度も3度もあたしが悪事を見逃すと思ったら大間違いよ! 暗い闇を照らして邪悪を根絶やしにするのが正義の味方SOS団の使命なんだからね!」 あれ、そういう団体だったっけ? 膝蹴りを食らった引ったくり犯は完全に再起不能だ。 なんせハルヒの破壊力Aクラスのキック力に加え、スクーターで出していたスピードが加算されている。 彼が死んでないかの方がむしろ心配なくらいだ。 ヘルメットを被っていればここまでの大惨事にはならなかったろうに。 安全運転って大事だな。 運転免許を取ったらヘルメットとシートベルトは欠かさず装着するようにしよう。 一時停止もちゃんと止まるし、法廷速度もきっちり守るぜ。 「何だ、アイツだと思ったら外れだったじゃないの」 ハルヒは蹴りを入れた相手の顔を覗き込んでから叫んだ。 あのタクシー少年を見つけるまで犯罪者狩りを続ける気かお前は。 「あたしの怒りはこんなもんじゃないわ!これを機にイタリアの悪を一人残らず駆逐するわよ!」 そのつもりだったようだ…当初の目的がどこかに飛んで行ってる。 「ま、それはともかく。 これはあの爺さんに返しておくからな」 俺は爺さんの財布を取り返そうと、スクーターの後ろに座っていた男の方に近づいた。 こっちも気絶してるよな? ハルヒの蹴りこそ食らってないがスクーターから転げ落ちたんだ。 大ダメージは必至のはずだぜ? が、この辺り俺の認識がまだ甘かったとしかいいようがない。 再三にわたり「大丈夫だろ」で痛い目を見てるんだから学習しておくべきだった。 サングラスの幼女はまだ俺のシャツを掴んで後を着いてきていたんだ。 この状態では、倒れているとはいえ犯罪者にうかつに近づくのは危険だったのだ。 俺の脳みそはカマドウマと同程度だったな。 日本に帰ったらあいつらと軒下でこのことに関して語り合っておこう。 「あwせdrftgyふじこ!」 「うわっ!?」 そいつは俺が近づくといきなり立ち上がってイタリア語で何かをわめきだした。 手には逆手にナイフが握られていた。 朝倉に殺されかけた時の記憶がよみがえり、背筋が寒くなって汗が流れ出てくる。 どうやら彼はまだヒットポイント、もしくはライフゲージが3割近く残っているようだ。 どう考えてもこれはまずい。 あのナイフで襲ってこられたら今度は逃げられそうにない。 それでは俺にしがみついているサングラスの幼女が危なくなる。 あの時は長門に守ってもらったが今度は俺がこの子を…守らないわけに行かないだろうな、この流れだと。 どうする、せめてナイフだけでも何とかしないと! 「キョン!!」 「ダメだ、うかつに近づくな!」 いくらハルヒでもナイフを持った相手に突撃させるのは危なすぎる。 相手はすでに据わった目でこっちにじわじわ近づいてくる。 これは大ピンチだ…そう思ったときだ 突然相手の動きが止まった。 「…っか…はっ… …!?」 それだけじゃない 首に何か絡まったのか息も出来ないようだ。 もっとも、それらしき紐やロープはが俺にはさっぱり見えないが…? 「 ハーミットパープル 隠 者 の 紫 ッ!!」 男はそのまま何かに引っ張られるみたいにして、後ろ向きに壊れたスクーターの方に飛んでいった。 「な、なんだ?」 長門か、長門が来てくれたのか? だが俺の期待とは裏腹に、あの物静かな本好きの少女の姿は見えない。 今ここにいるのは ハルヒと サングラスの幼女と そしてスクーターを追いかけて、ようやくここにたどり着いた爺さんだけである。 ←to be continued
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381 :新店長でG.O. ◆dkVeUrgrhA [sage] :2007/03/13(火) 21 10 51 ID C03APs4A 「薫ちゃん、これでいい?」 「もつこちみぎでつ・・・あい、『どあ』みえまつ」 深夜のテュルパン事務所内。耕治とあずさは事務所のパソコンをいじっていた。 店長達が事務所を去ったあと、薫は事務所のパソコンに細工を施した。 標準でWEBカメラがついているのに目をつけ、事務所のパソコンをカメラサーバー化したのだ。 といっても、別にパソコンをハッキングしてデータをライバル店に売りつけるなんて理由ではない。 そもそもの発端はテュルパンの社内規則にあった。問題の文章は、こう。 『理由の如何を問わず、制服を店外に持ち出してはならない』 テュルパンの制服は人気があり、店員が持ち出してネットオークションにかけるのが 多発したためこんな規則が生まれたのであるが、このおかげで(主に耕治の希望だったのだが) 『制服着たままH』をやろうとすれば店内でするしかないのである。 しかし、薫は「自分の見てない所でのH禁止」を3人に言い渡しており、制服Hは出来ずにいた。 閉店後に薫連れでやればいい気はするが、考えてみりゃそんな夜中に幼女を店の中に連れてくるのは不審極まりない。 で、苦肉の策が「事務所のカメラから実況生中継」だった・・・アホだ。 で、現在の状況。薫ととき子は禾森邸、あずさと耕治が事務所の状態・・・美衣奈は行方不明。 薫は禾森邸側のパソコンを操作しており、とき子は傍観(笑)。耕治は事務所側のパソコンをいじっている。 禾森邸には巨大なテレビ(50インチぐらい)があり、現在事務所を映している。つまりパソコンと接続。 薫は頭につけたインカムから事務所の二人にパソコンの操作を指示していた。当然事務所の二人もインカム装備。 「あい、ぴんともあいまちたち、はぢめていいでつよ」 「ん・・・んじゃはじめようか」 「うん・・・」 薫の言葉に二人はHを始める。 耕治はパソコンのほうにあずさを向かせ、パソコン側の壁に手をつかせる。 耕治はあずさの後ろに回り、制服のブラウスのボタンをはずし始める。 徐々にあらわになってくるあずさのブラジャー。フリルがついた少女趣味っぽい。 「こういうブラはアレだな・・・ミナちゃんのほうが似合うな」 「なによ・・・あたしは何が似合うって言うのよ?」 「スポーツブラとか、装飾のない系」 「どうせあたしは色気ないですよーだ!」 「あづさおねえたんは、いろけありまつでつよ?おにいたんがりかいできないだけでつ♪」 「うう・・・分かってくれるのは薫ちゃんだけだ・・・」 「いや・・・その・・・あれだ。シンプルな良さって奴もあるぞ?」 「ちょっとおにいたんは『ふぉろー』がおとかったでつ」 「ぐっ・・・」 「耕治、手を止めない!」 「あいよ!」 耕治はブラの上からあずさの胸をもむ。手にちょうどいい大きさの胸は非常に揉みやすいようだ。 「耕治・・・そろそろ直に・・・」 耕治はフロントホックを外し乳房に直接愛撫を始める。 乳房をボールをつかんで転がすように揉む。強すぎず、弱すぎず。 中指と薬指で乳首を愛撫することも忘れない。ただ、 「ちょっと・・・優しくしてよ・・・痛いんだから」 相手がいるなら分かるだろうが(風俗による経験でも可)、中指と薬指では力の加減が難しい。 耕治は薬指だけで乳首の周りをなぞるように愛撫をする。 「うん、そう・・・あ・・・」 382 :新店長でG.O. ◆dkVeUrgrhA [sage] :2007/03/13(火) 21 11 51 ID C03APs4A そのとき、薫たちが覗いていた画面に異常が見受けられた。 二人の後ろにあるドアが半開きの状態になっていたのだ。 しかし時刻はこの時点で22時過ぎ。この店の場合、通常誰もいない時刻である。 いる可能性があるとすればマネージャーである耕治自身。そして・・・。 「薫ちゃん、あの二人やめさせる?」 「ほっといていいでつ。もち、てんちょうたんなら、もうとめにはいるはづでつ」 「・・・そうよね・・・美衣奈ちゃんかしら?」 「ほかのてんいんたんだとやっかいでつが・・・あ」 そうこういってるうちに扉が完全に開いた。 扉の向こうから出てきたのは若いスーツ姿の女。 しかし耕治たちはというと・・・。 「こ・・・こうじ~そろそろ・・・」 「んじゃ、よっこいしょ」 「ちょっと!す・・・スキャンティぐらい脱がしてよ・・・」 「パンツ伸びるから別に入れるのに支障ないよ。それにここまで濡れてるともうゴミ箱行きだっつーの。 それともアレか、レイプみたいにはさみで下着切られるのが好みか?」 「ば、バカァッ!!」 後ろの女性は耕治の言葉にうんうんうなずくと耕治たちの真後ろに立った。 「なにつるつもりでつかね・・・え?」 「あらあらまぁまぁ♪」 なんと後ろの女はいきなりスーツはそのままでパンティだけ脱ぎ去り、 ミニタイトのスカートの中に自分の手を突っ込んだ! そのまま片手は股間をまさぐり、もう片方の手はブラウスのボタンを外し胸に手を突っ込んだ。 そして壁にもたれてオナニーを始める。 「んじゃいれるぞ・・・」 「もうせっかちなんだから・・・あ・・・」 ずんずんずんずん! ぱんぱんぱんぱん! ・・・まるでどっかの古道具屋経営ゲームのような擬音を発しつつ腰を振る耕治。 後ろでは例の女がオナニーの真っ最中。 「あのふたりまだきづかないでつね・・・」 「あ、そろそろかも」 「え?」 耕治たちはそろそろ限界のようだった。 「おい!あずさ!そろそろ出すぞ!」 「あ、あたしのほうがさきに・・・ん!!」 あずさの膣が急速に縮み、耕治の股間に更なる快感を与える。そして尿道を通過する粘体。 「うあっ!」 二人は同時に果てた。 「・・・おにいたん、おにいたん・・・」 「あ、薫ちゃん、うまいこと撮れた?」 「おにいたん、うちろうちろ!!」 「うしろ?まさか誰か覗いてた・・・って、ええ~!」 「て、店長!!!」 「いやぁね、あずさちゃん?」 耕治たちの後ろにいた女は胸から手を離し、二人にひらひらと手を振る。 「えみる・・・って、呼んでって言ったでしょ?」 新店長・樹元笑留は口元だけで微笑み、舌なめずりした。
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380 名前:たった三人のディストピア ◆JX6XvolL/Y[sage] 投稿日:2013/02/23(土) 00 12 37 ID B9xUgdKQ [2/7] 俺はうすぼんやりと漂う何かだった。集中しようとしても、思考が霧が晴れるように散逸していってしまう。 だから考えるにも必死だった。俺はどこにいる? 俺はどうしている? 俺はいったい何者なんだ? まとまらない思考。何時間経っただろうか。時間など意味をなさないこの世界で、光明が差すように闇の中から小さな光がこぼれてきた。 俺はそれに吸い寄せられるように走っていく。いや、走るという感覚すらも分からなくなっていた。 ただ無心に、誘蛾灯に魅了される夜光虫のようにして、俺は進む。 その内に俺は段々と光に包まれていった。 その光は遠くから見たときは小さく見えたが、自分が中に入ってしまうと予想以上に大きいものだと気づいた。 俺は辺りを見渡す。ただ淡く、暖かく白光する光たち。 外は一切に見えないが、そこにはのっぺりとした人間味のない白などではなく、人を包み込んでくれるような白があった。 やがて、淡く輝く白が溶け去っていくのが分かった。 またあの闇の中に取り残されるのは嫌だ! 俺は必死で光に食らいつこうとするが、段々と光芒は失われていく。 俺が悲鳴をあげようとしたそのとき、世界は現実味を帯びた。俺の思考は徐々にまとまってきて、無意味な恐怖はなくなっていた。 まだぼんやりとした、まるで綿飴に包まれているような感覚は残っているものの、俺はやっと一息を付いた。 そして下に見慣れたフローリングの床を見つければ俺はなんとなくここがどこだか理解したような気がする。 俺は周囲に視線をやった。紙クロスの白い壁紙。廊下の傘が被さった電球。見覚えのあるドアの配置。そこは紛れもなく俺の家だった。 どことなく薄暗い。俺が突き当たりにある木製のガラスが嵌っているドアに眼を向けると、そこから光が漏れていた。 なんとなく分かる。今は夜なのだ。 俺がドアにふらふらと近づくと、中から怒鳴り声が響きわたってくる。男の声と女の声だ。 俺はそうっとドアを開ける。室内灯の光が眼に入ってきた。そこは、間違いなく見慣れた感のある我が家のリビングで。 そこにはテーブルを挟んで佇立した二人の人間がいた。 男と女。男のほうはもうすぐ中年に差し掛かりそうだった。眉を顰め、額に青筋が浮かんでいる。 女のほうはまだ若々しく、険のある美貌を怒りで歪めていた。それは間違いなく俺の母親と父親だった。 俺は何か声を出そうとするが、何も出てこない。仕方なく、二人の言い争いを見守った。 「なによ! 私が仕事を辞めて家にいれば調子に乗って! か……お……ちゃ……から……き……いたわよ! 浮気なんて!」 「そういうときもあるんだよ! ちくしょう! こっちは仕事が忙しくてストレス溜まってるんだ!」 381 名前:たった三人のディストピア ◆JX6XvolL/Y[sage] 投稿日:2013/02/23(土) 00 13 17 ID B9xUgdKQ [3/7] ジジッと、母親の言葉に途中でノイズが走った。父親はそれに何事か激昂する。 止めてくれ。俺はそう叫んだつもりだったが、掠れた声しか出なかった。いや、それすらも錯覚かもしれない。 そのまま二人の争いはヒートアップし、ついに母親がいった。 「前々から考えてたけど、もう終わりよ!」 「ああ、そうだな。出て行くさ。勝手にしろよ、クソアマめ」 父親がそう吐き捨てる。その黒々とした瞳に軽蔑と憤怒の色を浮かべて、かれはこちらを見た。 どきりと俺の心臓が高鳴る。もう十数年ぶりなのだ。かれ、父親を見ることは。俺の胸中で複雑な感情が入り乱れる。 父親は急に声のトーンを落としてささやくようにいった。 「冬悟」 俺が見えているのかと眼を見張る。だがしかし、それは俺じゃなくて後ろにいる何者かに向けられた声だというにはすぐに気づいた。 恐る恐る後ろを振り向く。そこには顔に恐怖と不安を貼りつけた幼い頃の俺がいた。 父親が無表情に言葉を続ける。 「すまないが、もう無理だよ。お前のことは可愛かったが、せいぜい上手くやるんだな」 最後にふっと寂しげな笑みを浮かべると、かれは昔の俺の横を通りすぎて二階へと向かっていった。 恐らく自分の部屋に戻って荷造りをするのだろう。このあとのことはよく分かっている。 父親の一種大人に向けるような言葉は、いまでも破片となって俺の心に突き刺さっていた。 すぐに父親の後を追うようにして母親が歩いてきて、幼い俺を抱きしめる。 あんな男だのなんだのと父親に対する罵詈雑言を並び立て、守ってあげるとでもいった。小さな嫌悪感が生まれる。 母親は常に俺を支配下に置きたがっていた。本人は無自覚なのだ。ただ、彼女は本当に――。 急に吐き気が生まれて俺はその場に膝をつく。喉にせり上がってくる何かを必死に押し込めようとしている最中、背後で誰かの声が聞こえた。 「ねえ、冬悟」 ぶるりと背筋を震えが走る。俺は咄嗟に『彼女』のほうへと振り向こうとしたが、それは出来なかった。 誰かに抱きしめられたからだ。背中から。そう、彼女に。彼女は言葉を耳元で囁いた。俺の耳朶を震わすような、その声。 特別蠱惑的でもないのに、空恐ろしいほどに俺の脳内に浸透しようとしてくる。 彼女――槐園薫はいった。 「君のことを 守 っ て あ げ る 」 382 名前:たった三人のディストピア ◆JX6XvolL/Y[sage] 投稿日:2013/02/23(土) 00 14 26 ID B9xUgdKQ [4/7] 叫んだかどうかは知らない。ただありえないような恐怖とともに俺はベッドから跳ね起きたのだ。 それを理解するまでは数秒ぐらいかかった。ここは俺の部屋だ。そう、さっきのは夢で気にすることなんてない。 それなのに、両手を眼前に持ってくれば右手も左手もがたがたと小刻みに振動していた。俺は馬鹿らしいと思い込もうとする。 なんであんな記憶がいまさらに降り掛かってくるのだろう。 何時だったか、俺は軽い人間不信と女性恐怖症なんじゃないのかと言われたことがある。誰だったか、思い出せないけれど。 たぶんそれは事実なんだろう。俺はだから友人だろうと誰だろうと信じることができない。長続きした人間関係なんて俺にはなかった。 いつもいつも崩れてしまう。自然と疎遠になって、結果として憎悪してしまうのだ。 狐が身の丈で取れない木の果実を、あれはきっと酸っぱくて食べれたもんじゃないと断定するようにして。 俺は離れていった人間を憎悪する。そうして自己嫌悪にも陥ってしまうのだ。どうしてなのだろうと考えたことはなんどもある。 その度に俺が繋ぎとめようとする努力をしてこなかったからなのだという結論に至るのだ。俺はクズで、どうしようもない。 かぶる仮面は社交的でお人よしみたいだが、その中身はドロドロと腐りかかった醜いものなのだ。 きっと誰だってそれを見抜くのだろう。だから俺から離れていく。それは自然なことだ。だから、俺は自分が嫌いだ。とてつもなく。 薫のいうことも最もなのだ。彼女は小さい頃から俺と親交がある。だからこそ彼女が俺に対していったことは当たっているし、俺に反論することは赦されない。 彼女に勧めてもらった本の言葉だったか。人間の良心と出来は他人の評価に任せよう。まさしくその通りだ。 彼女は俺なんかよりもよっぽど優れた眼をもっている。その眼が弾きだした答えがあるならば、否定することなんて出来やしない。 それに、彼女に嫌われたらどうすればいい? 俺の周りからは誰もいなくなってしまう。 薫は幼い頃からなんでも手助けしてくれた。そうして選んでもくれたのだ。優柔不断で腐った泥みたいな性根の俺に。 母親が仕事にかかりきりになって、クラスメイトからも除け者にされて、俺自身いつも部屋で泣いていたあの時、薫は何度も俺のところへ来てくれた。 慰めてくれた。認めてくれた。俺を正当化してくれた。 俺自身言葉にできなかった鬱憤を、彼女は卓越した詩人のように言葉にしてくれた。 部屋に篭りきりになって、母親から侮蔑と怒りを受けた時も、彼女だけは憐れみと理解と愛情をくれた。 そうなのだ。辛い時にいつも肯定してくれたのは薫だけで……。 「逆らうことなんて」 383 名前:たった三人のディストピア ◆JX6XvolL/Y[sage] 投稿日:2013/02/23(土) 00 15 05 ID B9xUgdKQ [5/7] 出来るわけがない。彼女は俺にとって酸素みたいなものなのだ。離れることなどできはなしない。そこで俺ははたと思いだした。 ならば、どうしてあの時俺は彼女に抗いがたい恐怖を感じたのだろう? 薫という存在がなにかとてつもなく恐ろしいものに思えたことは確かだ。 でもそんなはずはない。俺にとっていつも素晴らしい結果を持ってきてくれるのは彼女なのに。 と、そんなことを考えた途端に目覚ましがアラームを告げた。甲高く鳴り響くそれを瞬時に右手で叩くとゆらりとベッドから立ち上がる。 思案していてもしょうがない。今日は別に休日ってわけでもないのだからさっさと登校する準備をしよう。 俺は部屋の扉を開け、階下へと降りる。朝の陽が静かにリビングへと差している。しんと静まり返っていた。 俺の母親はバリバリのキャリアウーマンで、とにかく仕事仕事といった人だ。 両親が揃っていた頃はもう少しばかり母親らしかったとは思うのだが、今思えばかなり我慢をしていたのだろう。 要は主婦なんてやっていられる人種ではないのだ。父親がこの家から出て行ってからは仕事に熱中し、おのずと相当な業績を出しているらしい。 そんなことだから朝も早い。弁当はささっと作ってくれるが、顔を合わせることもなかった。 愛してくれているとは思うが、俺とは違いすぎる人だとも思う。朝飯はいつも途中で買っていく。 そのための金はいくらか貰ってあるし、別に朝飯が抜きでもあまり問題のない性質だったからどうということもなかった。 俺は背伸びするとまぶたを拭い、顔を洗おうと――。 「冬悟」 びくりと全身が震える。背後から聞こえてきたその声と状況に激しいデジャヴを感じて、俺は脳裏に黒い液体のようなものが広がっていくのを知覚した。 それは恐怖だ。俺は嘘だと呟きながら背後に振り返る。そこにはエプロン姿の、窓から射す光に照らされた薫がいた。 彼女は海外の俳優がやるみたいに、ニッと皮肉っぽい笑みを浮かべる。それがまたひどく様になっていて、俺は不覚にも見惚れてしまった。 驚きのあまり凍り付いている俺に、彼女はいたずらっぽく近づくと人差し指を俺の唇に当てた。 鴉の濡れ羽色をした一つ縛りの長髪が、一瞬だけふわりと宙を漂う。 彼女はいった。 「なにをそんなに驚いてるの?」 「あ、その……なんで俺の家に……」 「今日はね。君が昨日みたいに電柱に頭をぶつけないよう、一緒に登校しようと思って。どうせなら君の寝顔も見てみたいからね。ご迷惑がかかるといけないから、君のお母様に電話したらさ。今日はお弁当作るのを忘れちゃったみたいでね。で、それはいけないから持ってきたんだよ。家から」 ひょいっと背後から洒落た弁当箱が姿を見せる。俺が怪訝そうな顔をしたのを見て彼女はくくっと微笑んだ。 「安心して、僕は作ってないよ。うちの使用人だ。僕は少しばかり料理に適性がないみたいだからね」 「……合鍵は持ってたんだっけ」 「君のお母さんからもらったよ。薫ちゃんなら任せられるってね」 384 名前:たった三人のディストピア ◆JX6XvolL/Y[sage] 投稿日:2013/02/23(土) 00 15 44 ID B9xUgdKQ [6/7] もういちど笑みを漏らすと、彼女はその弁当箱を俺に押し付けてキッチンのほうへと進んだ。 なにをするつもりなんだと思えば持ってきたのは簡単なトーストとコーヒーで。 なるほど、あんなものは複雑な手順を経なくても作れるものだし、いくら薫でも失敗はしないものなのだろう。 それが理解できているように彼女は軽く手招きして、テーブルに二人分のそれを置いた。見た目はふつうのトーストだ。香ばしい匂いが鼻孔をつく。 俺は彼女に促されて席へと着く。向かい側に薫が腰を下ろした。自然と声が出る。いただきます。彼女が「よろしい」と嬉しそうに口元を緩める。 こういうところの行儀は彼女にタコができるほどうるさくいわれた。思い出す。しっかりやらないなんてなると彼女はただ黙って俺を見つめたのだった。 そう、怒鳴るわけでもなく悲しむわけでもなく、ただ見つめられる。無表情に。彼女の瞳の奥に宿る、なにかうごめくものがあったと記憶している。 たぶん子供の幻想だろうが。そういう時分のときにはよくそういうことが起こる。ともかくそのうごめくものがなんだか俺には怖くてたまらなかった。 いつもは良き保護者代わりであり、俺のすべてを誘導してくれる彼女が、そのときはこの世界に生きる生物とはまったく別のものだと感じられたのだ。 そのうごめくものは俺を『見る』と狂喜したように身体を震わせた。おぞましく、冒涜的ななにか。それが当時の俺には恐ろしくてたまらなかった。 だからおのずと俺は彼女のいうことには従うようになったし、こういうところのけじめもつけられるようになったと思う。 たぶん、あのままいってたら放任主義の母親に憎悪を抱く歪んだ人間になっていたのではなかろうか。薫には感謝しきれない。 ぽーっとしていると、手元を白魚のような指が叩いていた。彼女が肩をすくめる。 「ぼけっとしてたら学校に走っていかなくちゃならなくなるね」 「ご、ごめん。すぐに済ませるよ」 俺は慌ててトーストをかじると、彼女もくすりと笑みをたててトーストに口を付けた。不味くはない。 料理法が単純だからだろう。失敗しようにも失敗できないのだ。俺はちょっぴり薫に失礼なことを思いながら、トーストをコーヒーで流し込んだ。 一〇分ほどしてふたりとも食べ終える。彼女が食器をキッチンに持っていく間、俺は洗面所で顔を洗い、歯を磨いて、髪を整えた。 そうして二階に行って早々と制服を着込む。階下に降りると、リビングのソファで薫が足を組んで座っている。 いまさらだが彼女は足が長い。容姿の端麗さもあいまってどんな服でも様になってしまう。 うちの制服はどちらかというと落ち着いたものだが、彼女が身に付けるとそれにあいまって気品すら感じられるのだ。 まあ、彼女の家はこの辺りでは名家として知られる槐園だし、不思議なことではないのかもしれないけれども。 彼女は俺に視線をやると一瞬だけ眉を上げて、そのあとにふふっと微笑んだ。 なにを笑われているのかも分からず、俺が怪訝そうにしていると彼女が近づいてきて胸元に手をやる。 「……タイが曲がってるよ?」 耳元でそう囁かれれば、俺は情けない気持ちで俯くしかなく、彼女は対照的に上機嫌で俺のタイを直してくれた。 「さ、行こうか」 俺はふうとため息をつきながら首肯した。